スポーツが好き過ぎて

スポーツ(特に野球、サッカー)が好き過ぎて、自分なりのスポーツ感に基づき、勝手気ままに書いています。 厳しめの内容もあるかもしれませんが、すべて好き過ぎるが故のことです。

【千葉ロッテ】田村よ、その涙を忘れるな!

大事な大事なクライマックスシリーズファイナルステージ第1戦、延長戦にもつれる接戦の結末は、4番のサヨナラヒットでした。

3番柳田が敬遠気味に四球となり、1アウト満塁で迎えた4番内川、千葉ロッテピッチャー内の決め球スライダーをうまく打ち返しサヨナラヒット、アドバンテージを含め、ソフトバンク2勝となりました。

試合後、ベンチから引き上げるロッテ選手スタッフの中、1人タオルで顔を覆い隠し立ち上がれない田村捕手の姿がありました。

その涙の理由はおそらく10回裏の先頭バッター代打上林の三振振り逃げでしょう。

内のスライダーを空振りした上林、しかし田村がワンバンドした球を後ろへ逸らし、広いヤフオクドームのファールグランドを転々とする間に上林はファーストへ、ノーアウトのランナーを許してしまいました。そこからチャンスは広がり、結果サヨナラヒットでの敗戦、その責任を感じてのことだったのでしょう。

もしかしたら涙の理由はそれだけではないかもしれません。

内川に打たれた最後のスライダーを要求したことへの悔いもあったかもしれません。

(※個人的には、最後の1球の選択は間違っていなかったと思いますし、内のスライダーも素晴らしかったです。ただ打った内川がもっと凄かったのだと思います。)

色々なことが頭の中によぎってきて頭の整理も出来ず、ただただ座っているしかできなかったのでしょう。

里崎が抜けた今シーズン、田村、吉田の併用体制でスタートしながらも正捕手のポジションを奪うまで成長した田村。

盗塁阻止率No.1、ファーストステージでも大事な大事な場面で盗塁王中島の盗塁を阻止するなど、今年の千葉ロッテにはなくてはならない存在です。

図太い性格なのでしょうか、普段はバッティングが不調でもひょうひょうとしていましたし、悔しさを表に出した場面をあまり見たことがありませんでした。

そんな田村の、そして、まだ敗戦が決まったわけでもないファイナルステージ第1戦の試合後の涙、この試合にかける思いが感じ取れます。

「その悔しさをバネに明日以降、頑張ってみろ!」

なんて軽々しくは言えませんが、その涙は絶対に忘れないでほしいです。

守備は日頃の練習の賜物ですし、バッティングと違って好不調の波はありません。

しっかりと準備すれば絶対に結果に表れるはずです。

キャッチャー不足が騒がれるプロ野球、打てるキャッチャー(西武の森や日ハムの近藤など)は指名打者での活躍で、各球団の正捕手はバッティングが伴わず、肝心の守備でも目立った活躍を示している選手がいません。

そんな中で、田村は近い将来、千葉ロッテに留まらず、日本のキャッチャーの中心的存在になれると私は信じています。

今日の試合は、甲子園で大阪桐蔭に2度敗戦したことよりも、辛い経験かもしれません。

でも、この辛い経験は日本のNo.1キャッチャーになるための必要な経験であったと信じています。

こんな辛い経験を2度としないためにも、もっともっと練習すればいいんです。そして、No.1のキャッチャーになればいいんです。

田村のふてぶてしい笑顔をまた見れることを楽しみに待ちながら、ロッテの下剋上シーズン2を見届けたいと思います。