スポーツが好き過ぎて

スポーツ(特に野球、サッカー)が好き過ぎて、自分なりのスポーツ感に基づき、勝手気ままに書いています。 厳しめの内容もあるかもしれませんが、すべて好き過ぎるが故のことです。

【浦和レッズ】1/23 トレーニングマッチ vs 沖縄SV

2017年1月23日 トレーニングマッチ

浦和レッズ 3ー2 沖縄SV

GK 西川

DF イリッチ(47分→橋岡)、那須(HT→伊藤)、槙野

MF 平川、阿部、長澤、宇賀神、矢島、興梠

FW ズラタン(HT→オナイウ阿道)

浦和得点

8分 ズラタン

60分 オナイウ

60分 矢島

沖縄SV得点

33分 高原

44分 オウンゴール

キャンプ入りしてから初めての対外試合であるものの、新加入の長澤、古巣復帰の矢島の2人以外は、昨シーズンの(カップ戦なども含めて)スタメン経験者で挑んだ浦和レッズ沖縄県3部リーグに所属する沖縄SVからどれだけ点を取るかと試合開始前までは考えていました。

しかし、いざ試合をしてみると、沖縄SVが非常に組織として統率の取れた浦和対策をしていたこともあり、サイドからの攻撃や前線の3人の連動したダイレクトでのパス回しが上手く機能しない展開が続きます。

8分に先制したものの、その後はチャンスを作れない中、クリアボールを沖縄SVに拾われて右サイドに展開され、平川の戻りが遅れ、槇野もボールウォッチャー気味にファーのケアを怠る。その隙を逃さず、高原がファーへ抜けたところへ右サイドからのピンポイントのクロスが入ってくる。そして、往年の高原と変わらぬ高いヘディングでキーパーの足下へ叩きつける。敵ながらあっぱれの完璧なゴールでした。

高原の飛び出しに対して、クロスがワンテンポ遅れたように見えたので、オフサイドかと思いましたが、浦和の選手も訴えていなかったので、オンサイドだったのでしょう。

その後も沖縄SVの守備に攻めきれないまま、イリッチと西川のコミュニケーション不足を感じるバックパスからのオウンゴールでまさかの勝ち越し点を献上、最終的には新戦力2人が立て続けにゴールを決めて、なんとか浦和が2017年最初の対外試合を勝利で終えました。

■浦和の型を熟知している沖縄SV

ハーフタイムにベンチで説明している高原の声が十分に聞こえる位置で観戦していましたが、非常に的確かつ自分たちの体力的にもキツくなる後半に際して、シンプルな戦術説明はお見事でした。

例えば、阿部もしくは那須から槇野に回った時はダイレクトの縦のロングパスで宇賀神が裏を狙ってくることを説明し、そのパターンをしっかりと狙っていこうという説明があり、今の浦和のサッカーをしっかりと認識していることがすぐに分かりました。

おそらく開始前も浦和の型をメンバーに伝えた上で試合に臨んだのでしょう。

そして、それをしっかりと理解し、パフォーマンスに繋げていた選手たちも素晴らしかったです。

■長澤と矢島の起用方法は流動的か?

この試合では長澤はボランチで、矢島はシャドーで起用されましたが、最終的な起用方法は、シーズン中盤あたりまで悩むことになるのではないかと思われます。

昨シーズンでいえば、遠藤を3バックの右で序盤は起用していましたが、真ん中におくことで、やっと落ち着きました。

今日の試合での2人のパフォーマンスについて少し触れると、矢島は中盤で一度ボールを預かりに顔を出したり、サイドハーフと入れ替わりで外に出たりと、浦和の戦術に理解ある動きが見れましたので、馴染むのも早いと思いますし、スタメン争いに顔を出してくるように思えました。ただし、本人も挑戦したいと言っているボランチでのゲームコントロールも見てみたいのですし、今後、試してみることになるでしょう。

対して、長澤ですが、最終ラインからボールを受けて、ショートパスを繋ぐこと形で、ある程度のゲーム展開は出来ていたものの、ポストに供給することや、大胆なサイドチェンジ、裏へのロングパスがあまり出せていませんでした。

ズラタンと興梠、矢島のもらい形が悪かったという見方もありますが、昨日のような停滞感が出てしまった中では、テンポを変えるパスが必要だったと思います。

阿部、柏木、そして青木の間に割って入るためにはまだまだ浦和のボランチに求められる役割と戦術の理解、そして、それをしっかりと試合で表現しなければなりません。

新加入なので、課題と期待の両方があって当たり前ですが、彼ら2人の起用方法が固まるには少々時間がかかることでしょう。

■槇野が少々元気のない状況

後半はやっと体が暖まってきた様子でしたが、槇野のコンディションは他の選手よりも低く感じました。

このタイミングでコンディションの話をするのは失礼ですが、オフの補強状況(そこに対する文句は今回は控えておきます)を鑑みると、代えのきかない選手になりますので、どうかしっかりと準備のほど、よろしくお願い致します。

沖縄SVの浦和サイドハーフ対策

改めて沖縄SVの話をさせて頂くと、ディフェンス面で浦和のサイドハーフへのケアが本当に素晴らしかったです。

1トップ、2シャドーの3人だけでなく、サイドハーフの2人を合わせた5人が最前線に並ぶ浦和の攻撃に対して、J1のチームでも、5バックにするなど、自チームの戦術を変えて挑むことがあります。しかし、沖縄SVセンターバックミッドフィルダーの選手同士の声かけで常にマークの受け渡しをスムーズに行っていました。

(※次の日のG大阪戦を見ている限り、沖縄SVはそもそも4バックも3バックも試しているようでしたが)

シーズン中は相手チームのディフェンスの動きをそこまで注視していないので、このような対応は出来て当たり前のことなのかもしれませんが、2試合目で対戦したKYUリーグに所属する海邦銀行が全くサイドのケアが出来ていなかったことを考えると、沖縄県3部リーグに所属する沖縄SVが所属カテゴリーを越えたレベルでのサッカーをしていることが伺えます。

それ以外でも名前が分からず恐縮ですが、18番の身体能力の高さ、17番の前線からのプレス、11番のスピードなど、個人の能力においても素晴らしいパフォーマンスでした。

そして、前述の通り、高原が指示したチームとしての決め事が的確かつシンプルでした。

こちらもハーフタイムのコメントを勝手に引用させて頂きますが、以下のようなことを高原は話しておりました。

「やるべきことをやって点を取られたら仕方がないが、やらずに取られることはやめよう!」

リーグレベルでいえば、上位のチームにこれから勝っていかなかればならない沖縄SVにとって、とても大事な考えだと思います。

そして、2017年最初の対外試合だった浦和レッズも多くの選手が高原に挨拶に行っていましたので、色々と話を聞いてチームに還元してくれることを期待しております。