【浦和レッズ】2017シーズンの最後に喜びを分かち合うために

2016年12月2日の悔しさが個人的にはまだ残る中、2017シーズンの始まりを告げるゼロックススパーカップが行われ、またしても鹿島アントラーズにカップを譲ることとなりました。

今更ではありますが、2017シーズンを浦和レッズに関わるすべての人にとって最高のシーズンとするために、2016シーズンでシャーレを逃した要因とこれからについて、改めて考察してみたいと思います。

まずチャンピンシップ(CS)決勝戦2ndLegの敗因を振り替えると、下記のような様々な意見が挙げられていました。

・森脇のボールウォッチャー

・宇賀神の軽率なプレー

・槇野の不必要なPK献上

・ミチャの交代カードの切り方

・80分でのパワープレーの選択

どれも敗因の1つでしょうし、ほとんどシーズン中から懸念されていたことです。2017シーズンでは改善されていると願いたいです。

更に、ひとつひとつのプレーや采配もそうですが、「勝負弱い」と言われ続けられる、浦和レッズの勝負弱さの原因について、考えてみました。

■ブレないことにこだわりすぎたこと、それによって劣勢に追い込まれる準備が出来ていなかったこと、そして、最後の最後でブレたこと

2016シーズン、選手からたびたび発せれられた”ブレない”という言葉、最終戦後の社長の挨拶にもありました。

「自分たちのサッカーが強いことを証明する」その気持ちを胸に”ブレずに”シーズンを過ごしてきたのでしょう。”ブレてはいけない”ため、シーズン中、どんな状況でも今の浦和レッズのサッカーを貫いていたことは確かです。そして、”ブレず”にルヴァン杯を制し、年間勝ち点１位となりました。

今の浦和レッズのサッカーは確かに今のJリーグの中では１番強いサッカーと言えるでしょう。それゆえに劣勢となることが2016シーズンを通して少なかったです。おそらく、「劣勢でも”ブレず”に自分たちのサッカーをやればよい！」としてきたのでしょう。

そして、CS決勝戦2ndLegという大事な試合で80分に逆転され、1点を取らないと年間優勝を逃してしまうという劣勢に追い込まれた時、そのような難局を乗り越えるために考えられる術を選手、スタッフ全員がバラバラに選んでしまった。

“ブレてはいけない”とシーズン中の勝利インタビューで語っていた槇野と監督が真っ先にパワープレーを選択し、”ブレたらいけない”と考えた選手、スタッフがパワープレーを止めるよう談判する。セットプレーで監督に指示され上がってきた西川にベンチから選手スタッフが出てきて戻れと促す。

１年間”ブレず”にきたチームが”ブレた”瞬間、バラバラになってしまいました。

■”ブレた”ことがいけないのか、それとも

“ブレた”ことがいけないとは思いません。ただ、その準備をしていなかったことが大きな問題だと思います。

結局、自分たちのサッカーも大事ですが、勝ちにこだわる場合には自分たちのサッカーを諦める勇気とその準備が必要だということです。

「１ー２とされた場合、どうするのか？」パワープレーを選択するなら、十分な練習も必要でしょう。

「自分たちのサッカーはいいサッカーだから自分たちのサッカーをやることが大事」では、戦略でも何でもありません。勝つための準備不足が大きな敗因でしょう。

■2017シーズンの最後に喜びを分かち合うために

2017シーズンを最後に笑って終えるために、浦和レッズに必要なことは何でしょうか。

私は”ブレずに”自分たちのサッカーを更に追求しながらも、勝利のために”ブレる”用意をすることが必要だと考えます。

いいサッカーを観たいことは事実です。でも、いいサッカーが観れたから優勝出来なくても満足なのか。満足していないなら、やはり時には”ブレる”ことも必要でしょう。

2ステージ制が廃止される2017シーズン、34試合の重みが増し、優勝のために勝たなければいけない試合をどう戦うのか、その試合で劣勢となった時にどう乗り切るのか。

時には、自分たちのポゼッションサッカー捨てる必要もあるでしょう。その時のために違うサッカーをする用意も必要でしょう。

自分たちのサッカーだけを考えるのではなく、様々な場面を想定したサッカーを作り上げていかなければ、2017シーズン終了時に「2016シーズンは年間勝ち点1位だったのに2ステージだったから優勝にならなかった。」と言い訳を聞くことになりかねません。

最後に喜びを分かち合うためにも、どんな状況も打破出来る強い浦和レッズとなって、2017シーズンを突き進んでほしいです。

さぁ。今日からACLも開幕です！