【浦和レッズ】7/22 ミシャサッカーの完成形は守備崩壊
2017年7月22日 2017年J1リーグ 第22節
GK 西川
DF 森脇(HT→那須)、遠藤、槙野
MF 関根(83分→梅崎)、柏木、阿部、宇賀神(HT→駒井)、興梠、ラファエル・シルバ
FW ズラタン
浦和 得点
18分 ズラタン
45分(+1分) ラファエル・シルバ
C大阪 得点
6分 杉本
8分 杉本
27分 山口
35分 丸橋
自分たちの抱えている一番の問題と向き合い必死で練習しない限り、本当に残念ですが、降格争いをしているチームにはなんとか勝てても、中位のチームには簡単に点を取られ、上位には完敗する、という流れを変えることは出来ないでしょう。
そして、試合後のペトロヴィッチ氏のコメントを聞くと、抱えている問題を勘違いしているようですので、本当にマズイ状況が続いていきそうです。
今日のゲームは非常に厳しいゲームになると思っていました。セレッソ大阪は、ハードワークして規律を守り、コンパクトに戦ってくるチームです。立ち上がりの6分と8分に失点してしまえば、今日のような相手に対して、試合をひっくり返すことは簡単ではないでしょう。クロスから3失点と、ミドルシュートから1失点しました。相手に多くの決定機があったとは思いませんが、その中で前半で4失点してしまえば、追いついて逆転することは非常に難しくなってしまいます。ここ最近、チームは非常に失点が多い試合が続いています。失点の形を見れば、多くの失点は学生チームが失点してしまうような、イージーなミスからの失点が多いです。そういう失点を繰り返してしまえば、勝利することは難しくなってしまいます。
後半は相手を押し込む形で、立ち上がりに何回かチャンスがありました。そのチャンスを生かして3点目が取れていれば、試合の展開はもう少し違ったものになったと思います。そのチャンスを決めきれない中で、そのまま試合を終えてしまいました。今のチーム状況を見ると、多くの中心選手の調子が上がらない状態が続いています。そこが今の我々の問題であると思います
出典:浦和レッズ公式サイト
今の浦和レッズの問題を「多くの中心選手の調子が上がらない状態が続いている」ことと認識している時点で間違ってますよ。調子が上がらないことよりも、もっと根本的な問題に目を向けてください。
「学生チームが失点してしまうような、イージーなミスからの失点」がなぜ繰り返されるのか、それは「中心選手の調子が上がらない状態が続いている」からではありません。組織的なディフェンスのトレーニングを学生よりもやっていないからです。
完成形に近づいてきていると言われていたミチャサッカー、6年目でとうとう完成しましたよ、J1チームのディフェンスとは思えないディフェンスをするサッカーが。
マークの受け渡しも出来ない、クロスに対して前を取られる、ディフェンスラインを意識していないからチームメイトが完全に残っているのに1人でオフサイドをアピールして裏を取られる。
ここまでディフェンスの出来ない選手に育て上げたことに感服しています。
「前半に4失点してしまえば、追いついて逆転することは難しい」と理解しているのであれば、そうならないためにディフェンスの練習をして下さいと言いたいところですが、おそらく、これだけ長い期間をかけてディフェンスを崩壊させていったのですから、すぐに治せるものでもないのかもしれません。それでもいいからディフェンスの練習をして下さい。選手間の言い合いとか喧嘩とかしなくていいから、とにかく練習して下さい。
ところで、試合前にはペトロヴィッチ氏はこんなことも言っておりました。
(世間が夏休みに入り、子供たちが多くスタジアムに来ると思うが、子供たちに対して、スタジアムに来て、浦和のサッカーのどんなところを楽しんでもらいたいか?)
「私は、今の質問は、我々に対する質問というよりも、他のチームに対して質問して欲しいと思います。我々のサッカーをこれまで通りやれば、子供たちには楽しんでもらえると思います。ただ、多くのチームは、我々との対戦において、引きこもって、守備的な戦いからのカウンターという戦い方をするチームが多いです。そういうチームの監督さんに、子供たちにどういうサッカーを見せたいですかと聞いた方が面白いと思います。
質問に応えるとすれば、今シーズン、AFCチャンピオンズリーグの上海上港戦や済州ユナイテッドFC戦、あるいはボルシア・ドルトムント戦など、非常にスペクタクルな試合があったと思います。
レッズは、レアル・マドリードや先日のドルトムントなど、それに類似するモダンなサッカーをしていると私は思っていますが、一方で、現実として、我々はセレッソ大阪より、勝ち点が9下にいます。相手はおそらく、明日の試合も、全員が自陣に下がってカウンターを狙い、我々が仕掛けるというサッカーになるでしょう。そういう試合展開の中で、我々がチャンスを決めきれずに、相手が速攻やセットプレーで得点をして、1-0で勝利する試合が起こったならば、残念ながら、結果が重視されるサッカーの世界の中で、セレッソ大阪はすばらしく、我々はそうではないという評価をされるでしょう。ただ、サッカーそのものの質はどうなのかというところは、もっと見ている方たちが、しっかり見ている人たちが評価していかなければいけないと思います。
まだ、ヨーロッパのドイツやスペインやフランス、あるいはイングランドなどと比べると、結果のみに左右されている部分が多いのではないかと思います。もちろん結果は非常に大事な部分ではありますが、ただサッカーを見に来る人たちは、そこだけを求めているわけではありません。お互いが守備的に戦う試合を面白いと思って見に来るのかというと、決してそれだけがサッカーではないと思います。
もちろん、結果も重要なのですが、もう少し内容についても論評があってよいのではないかと考えています。日本のサッカー文化がもっと改善し、成熟していける余地だと思います。そういう意味では、私自身は、日本の今のサッカーの中で、その両方を求めながらやっています。そのやっている中で、結果の側面から見ている人たちを納得させるものを出していかなければいけないというのももちろんあります。私自身は、その中でも、自分のやってきたこと、そしてこれから目指すことというのを、突き進んでいこうと思っています」
出典:浦和レッズ公式サイト
とりあえず、Jリーグの他チームのことを批判するのは恥ずかしいので、やめてもらえませんかね。今の浦和レッズのサッカーと比べたら、スペクタクルなサッカーをしているJリーグのチームはたくさんありますよ。
だいたい、あなたが自信をもってスペクタクルな試合が出来たと言ったドルトムント戦なんて、前半はあなたがJリーグの他チーム対して批判してるような、がっちがちに引いて守るサッカーをしてましたよね?しかも
ディフェンスの練習をしてないからボールに対して誰も寄せに行かず、結果、全員で引いてるけど、縦パスをどんどん通されて、Jリーグの他チームよりもつまらない内容のサッカーでしたよ。
そして、「もう少し内容についての論評があってよい」とおっしゃいますが、そもそものJリーグのニュースバリューの低さから試合内容について論評する価値をメディアが見出だしていないだけであって、もし、ちゃんと論評するなら、どれだけディフェンスについて酷評されることやら。
でも、メディアが論評しなくても、サポーターはしっかりと内容も見てますよ。浦和レッズのサポーターは本当にサッカーをよく知っていますよ。だから、メディアが論じなくてもサポーターは分かっていますって、どれだけ今の浦和レッズのディフェンスがディフェンスになっていないかを、そして、ディフェンス改善を無視して、失点を重ねるサッカーにスペクタクルなんて感じないことを。
ブーイングされているくらいがまだ良かったのかもしれません。今日の試合後は、もはやブーイングする気にもならない人も多くいたでしょう。
それがサポーターの多くが出した結論ですよ。社長は全力で監督をサポートするみたいですが、スタンドからサポートする人はしばらく減っていくでしょうね。
本当に残念です。
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